「公共性」論

「公共性」論

「公共性」のお話はないものねだりで小児症であーる。というのはわかるんだけど、議論が専門的すぎてぼくの知識じゃわからん。収穫だった(ような気がする)のは10章で「長谷部恭男ってこういうこと言ってたんだー」っていうのがわかったようなわからなかったような。
ところでこの本は誰に向けて書いてるんだろう。『経済学という教養』が対象としてた(はずの)「人文系中流ヘタレインテリ」はそもそも「公共性はないものねだりであーる」なんていう認知的不協和バリバリの本なんか読まなそうだし、経済学プロパーの人は政治思想史とか憲法学なんて興味ないだろうし。実証メインの政治学の人にとってはアレントとかハーバーマスとかいまさら何を蒸し返すんだって感じだろうし。出版社のわりにだいぶ間口がせまくないか、と疑問に思った次第。