監視社会

監視社会

自由とは何か―監視社会と「個人」の消滅 (ちくま新書)

自由とは何か―監視社会と「個人」の消滅 (ちくま新書)

その数学が戦略を決める

その数学が戦略を決める

こんなの(といってはアレだが)に時間をとられてしまった。同じ(ような)ことについて社会学法哲学統計学から。後者2つはおもしろかった。
『監視社会』は青土社ノリというか、社会学者にありがちな照準のぼけた文章。「監視社会」のメリットも認めつつ、その副作用を指摘するという方針らしいんだけど、その副作用があくまで直感的な嫌悪(Big Brotherパノプティコンに対してすぐに思い浮かぶような)に訴えるものばかりで、そこからどういう害悪が生じるのかあいまいなまま。「効率性重視の―」とか「功利主義的―」とか言えば何か批判したことになると思ってんのか。
ところで『自由とは何か』の「機械オタクの覗き屋トム」[p.142] について。原文見てないけど、Peeping Tomの訳は慣用句として「覗き魔」でいいのでは。